施工条件
塗装場所の気温が5℃以下、湿度85%以上または喚起が十分ではなく霜や結露が考えられる場合は塗装できません。
塗料の設計性能が発揮できないため、新潟の冬期間は実質10時ころから3時ころまでが塗装可能な時間帯です。
したがって工事期間は伸びてしまいますが、格安で塗装してもらえるかも知れません。
冬季に塗装をするのであれば、上記のお話を塗装屋さんとしておきましょう。

水性と溶剤の違い
塗料にはそれぞれ(清水)、またはシンナーを混ぜて(希釈・攪拌)して使用します。水を混ぜて溶かすものを水性(系)、シンナーで溶かすものを溶剤といいます。
よく耳にするのは、どちらが長持ちするのか?どちらが高価なのか?という話ですが、結論から言えば、同じ樹脂系塗料であれば溶剤系のほうが耐久性は上です。しかし、私の経験から言うと水性系もひとつグレードを上げれば、ほぼ同じ耐久性になるようです。
現在は住宅が密集しているので、溶剤を使用するとシンナーの臭気でご近所に迷惑が掛かってしまいます。また、地球規模で叫ばれている環境問題…。残ったシンナー・塗料の廃棄場所の問題が指摘されています。そこで各塗料メーカーも溶剤に劣らない水系塗料の開発に力を入れるようになっております。

1液と2液の違い
1液と2液の違いといっても、何のことか分からない方のほうが多いと思いますが、塗料の性能を語る上で欠かせないことのひとつです。
ちょっと強引ですが、分かりやすくいえば、塗料は接着剤の一種です。
接着剤に色や、さび止め成分や、密着成分、厚み成分等が用途に応じて入っているものが塗料なのだと思ってください。
接着剤にもいろいろな種類がありますが、1液型と2液混合型があります。
当然、手間と時間のかかるほうが結果が良くなるのは世の中の道理ですので、2液混合型の方が性能は良くなります。
私たちは塗料販売が母体の会社なので、塗料を選定する上でお客様のお望みの性能をご提案できます。



樹脂の違い
塗料を選ぶ基準の中の大切なひとつに「樹脂の違い」があります。
一般的には
合成樹脂 < アクリル樹脂 < ウレタン樹脂 <シリコン樹脂 < フッ素 < 無機
の順番で性能は上がって行きます。
ところで、一般的な木造住宅の場合、フッ素や無機塗料は過剰品質といえます。
特にコーキングを使った外壁材の塗装の場合、一般的には
コーキング<塗料
となりますので、コーキングの弾力性の低下や密着力の低下によるハガレが早い傾向にあります。
適正な塗料を塗装屋さんと相談することをお勧めします。

弱溶剤と強溶剤の違い
「樹脂の違い」のところでもお話しましたが、その樹脂を溶かす溶剤にも違いがあります。
溶解力(物質を溶かす能力)の違いにより弱溶剤(溶かす能力が弱い)と強溶剤(溶かす能力が強い)の違いです。
たとえが悪いかもしれませんが、頑固な汚れは強い洗剤でしか落ちませんよね。
いくら強い洗剤を使っても、落ちないものは落ちません。ww
塗料は汚れではありませんが、強い溶剤でなければ溶けない塗料はそれだけ強い塗料塗料といえます。

組み合わせの違い
いろいろと塗料の違いをお話してきましたが、最後に組み合わせの違いをお話します。
水性、溶剤、1液、2液混合、樹脂の種類、強溶剤、弱溶剤等の要素の組み合わせによって塗料の性能は代わってきます。
そして、これが一番大事なのですが、下塗り、中塗り、上塗りの組み合わせの違いによって、最終的な塗膜性能は決まってきます。
適材適所に最適な下、中、上塗りを採用し、その工程管理をしっかりと守ることによって、私たちの大切な住宅を長持ちさせてくれるのです。